リールオーバホールとは
特に大きな魚を釣り上げる青物オフショアにおいてはよりシビアな環境になるため、ピニングリール・ベイトリールは定期的なメンテナンスが必要になります。
リールはベアリングを大量に装着されていて、ベアリングがうまく回らないとリールの性能を最大限に引き出す事が難しくなります。高価なリールほど大量にベアリングが使用されている事が多いです。ベアリングの数がリールの値段に直結すると言ってもいいと思います。
リールのオーバホールは酷使されたリールをバラバラに分解して、主にベアリングの点検と交換、オイル注入をします。
海水と淡水
リールの消耗は海水と淡水で大きく違います。
塩分を含む海水では金属製部品が多いリールの負担がより上がるためメンテナンス頻度が高くなります。釣行後に海水にさらされたリールを淡水で洗うという簡単なメンテナンスを実施している通り、海水に濡れたまま放置するのはリールにとって非常によろしくない行為になります。
メンテナンス間隔
だいたい、1つのオフショア専用リールに対して100時間使用したらメンテナンスに出すのが良さそうです。今回実際にメンテナンス依頼したselffishさまから引用しました。
使用時の天候・場所・負荷のかけ方などの違いで大きな差があるので一概に言い切れませんが、Selffishではリールのダメージを考慮した場合「使用時間80~100時間」が目安になると考えています。
https://selffish.jp/oh.html
メンテナンスを怠って調子が悪くなってからメンテナンスに出すとより高額なメンテナンス費用がかかる事になり、かつてのリールの性能に戻らない事もあるようなので定期的なメンテナンスは心がけたいところです。
どこでリールメンテナンス
メーカーにリールのメンテナンスを依頼することも可能です。一般的に言えばメーカーにメンテナンス依頼を出すのが王道かと思います。
メーカーメンテナンスのデメリット
リールメーカーにメンテナンスを出すのが王道だと思いますが、ちょっとしたデメリットを感じていました。
- 価格が高め
- 登録、郵送処理が量販店を通じるなど少し面倒
- 作業者とコミュニケーションが取れない
- 上記によりリールの状態をうまく伝えられる自信がない
- 上記によりリールの状態を聞けない
今までどんな釣行をどれくらいの時間していたのかを一番知っているのは自分なので、負荷と時間でどれくらいリールの状態が悪くなっていたかをよく知りたかったのです。
関東にもリールのメンテナンス専門店がいくつかありますので、今回はリールメンテナンスの専門店に依頼することにしました。
関東のリールメンテナンス専門店
Selffish – セルフィッシュ
今回依頼したセルフィッシュさんです。練馬区にあるようです。
10minutes
関東で青物、特にヒラマサを狙ってる人なら聞いたことない人はいないくらい有名なお店です。オンラインショップ含む品揃えも魅力的なプロショップです。
〇〇リール研究所
直接持ち込もうかなと思い検討しました。台東区にあるようです。
メンテナンス依頼してみた
検討に検討を重ねて、オフショア青物オフシーズンの2月にメンテナンスに出すことにしました。専門店は前述している通りセルフィッシュさんにお願いする事にしました。
- メンテナンス料金が明確だった
- 依頼から引き渡しまでの流れが明確だった
以上2点が理由となります。
メンテナンスに出すリールは以下の通り。SHIMANOヴァンキッシュとSHIMANOオシアコンクエストリミテッドも出す予定でしたが、想像以上にメンテナンス期間が掛かることが判明して2点だけは真鯛ジギングに出撃予定だったので手元に残す事にしました。
- SHIMANO ステラ8000HG(19) パーフェクトコース
- SHIMANO ステラ14000HG(19) スマートコース
- SHIMANO ステラ5000XG(19) スマートコース
- SHIMANO バルケッタ301HG(17) パーフェクトコース
特にステラ8000HGについては一番酷使していて、250時間くらい使用しているので早くメンテナンスに出したかったです。
メンテナンス料金
メーカーメンテナンスも専門店メンテナンスもだいたい¥3,000~¥5,000+部品代というのが市場価格みたいです。
セルフィッシュさんではホームページにメンテナンス料金が明示されています。
メンテナンス期間
問い合わせてからわかったのですが、作業完了まで驚異の2ヶ月~待ち。
作業自体は1日程度で終わるそうなのですが、各釣物オフシーズン+人気店で非常に混雑しています。リールを発送して予約完了なので、その間手元にリールがない状態になります。前述した通り、直近で使用するリールについては手元に残す結果となりました。
依頼方法
セルフィッシュさんの場合はホームページに依頼フォームがあり、その後メールでやりとりさせていただきました。
発送
リールの化粧箱を取っておいたので梱包して発送します。
化粧箱を捨ててしまったバルケッタについてはプチプチにくるんで梱包。リールは精密機器なので衝撃を緩和する様に新聞紙などを緩衝材として同梱します。
メンテナンス結果
発送したのが2月あたまで、4月あたまにリールが手元に返ってきました。
請求書が同梱されているので、リールの状態を確認して振込をしたらメンテナンス完了になります。
メンテナンス料金の結果
さて、気になる料金ですが、事前に知らされていたコース料金にプラスして以下の部品交換代金がかかりました。
- 17バルケッタ 301HG・・ベアリング1個(500円)、音出しピン・バネ(330円)
- 19ステラSW6000XG・・なし(スマートコース)
- 19ステラSW8000HG・・ベアリング4個(400円×2個、500円×1個、700円×1個)
- 19ステラSW14000XG・・ベアリング2個(500円×1個、700円×1個)(スマートコース)
やはり、酷使していたステラ8000HGについては交換部品も多かったです。
合計のメンテナンス料金は¥20,592でした。返りの送料はもちろん依頼者負担になります(運送会社と提携しているので若干安いです)
交換部品
交換したベアリングはそのまま返してくれます。錆びているので、なにに使うってことはないのですが、リールの状態を確認するのに非常に役にたちます。

コメント